箱根といえば天下の剣、峠には関所があり、出女入り鉄炮を厳しく取り締まる江戸時代の諸事情の一端を感じさせる場所です。峠の東側旧東海道に面している温泉場。日常をひと時捨てて、自然の中に湧く澄んだ熱めのお湯に浸かる時、心の底から「あ~~っ、気持ちイ~っ! いい湯だぁ♪」
東京での役目を済ませて、広島に帰る途中、天山湯治郷(箱根湯本)に立ち寄りました。もう何度来たか分からないほどのお気に入りの温泉場です。
温泉ソムリエの認定を受けて、源泉成分の分析表を少しは読み取れるけれど、泉質の特徴はアルカリ性単純泉とナトリウム-塩化物泉でPH8.0~8.6。成分総計も912と1210mgとこれと言って特徴がある訳でもないんです。とは言え、かの箱根湯本の一つです。湧出量は全て合わせると323L/分と多く、泉温は65℃~70℃と高温泉なのです。この周辺は伊豆半島がフィリピンプレートの北端で、大陸プレートとの接点である事による温泉湧出の由来なので興味を惹きますね。
やはりここの一番の良さは、転地効果だと思っています。 前段に述べた心を再起動する場を提供してくれる事でしょう。
こだわりの料理とお酒。横になって一休みすると、時の経つのも忘れる川のせせらぎ。 季節ごとに変わる佇まいを満喫し、2度目の入浴の後は温泉水を使って淹れたコーヒー☕️をゆったりといただくのがお決まりのコースです。
強張っていた身体が、帰る頃には脱力してどこか無防備な自分を感じながら、箱根湯本の駅を後にするのです。
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